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憂が倒れた。 現在夏休み真っ只中。 受験勉強と学園祭ライブに向けての練習との両立に 私達軽音部員三年生は大忙しだった。 ………とは言っても純は昨日から田舎に帰省してるけど。 まあ、家の事情だから文句を言うつもりもないですが。 というわけで補習後の部室での練習は憂と二人っきり。 今日は一年生の二人も来れないようだ。 ———私が憂から目を離したのはほんの五分程。 お手洗いから帰ってきた時、長椅子にぐったりと横たわる憂の姿を見た私は 自分でも驚くぐらい大いに取り乱してしまった。 梓「う、憂っ!どうしたの!?大丈夫!?」 憂「梓ちゃん………ごめんね、ちょっと疲れちゃって………」 梓「え、えっと、えっと、そ、そうだ!救急車!すぐに救急車呼ぶからね!」アタフタ 憂「……梓ちゃん、大袈裟だよ……落ち着いて?……しばらく休めば良くなると思うから……」 梓「で、でもっ……!!」 憂の顔色はかなり悪い。 憂「大丈夫。ただの夏バテだよ………」 夏バテ……?憂には縁の無い言葉だ。去年も一昨年も憂のそんな姿は見たことがない。 梓「じゃ、じゃあせめて、保健室行こう?」 長椅子に横たわっている憂を保健室まで歩かせるのは酷な気もしたが、 それでも早く誰かに診てもらわないと不安で仕方なかった。 憂「うん……わかった……」 梓「ほら、肩貸すから、私につかまって?」 保健の先生の診断結果は憂が言ったのと同じく夏バテ。 特に熱などがあるわけでもなく、疲れが溜まっているだけだろうということだ。 ………もしかして、私が練習練習と煩く言って憂に無理をさせていたんだろうか…… 結局この日、憂はしばらく保健室で休んだ後、 さわ子先生の車で送ってもらって帰っていった。 翌日。 今日の補習を終えた私は憂のお見舞いに平沢家へ急ぐ。 朝から何度か憂にメールを送ったのに一度も返信が無い。 ……こんなの憂らしくない。 あの子は純からのどうでもいい、私なら無視するようなメールにも 律儀にすぐに返信するような子なのだ。 ただ寝てるだけで私からのメールに気づいていない、という事ならいいんだけど…… 嫌な胸騒ぎを感じながら平沢家のインターホンを押す。 ピンポーン 平沢母「あら、あなたは……えっと、梓ちゃんよね?」 平沢姉妹のお母さんが優しい笑顔で出迎えてくれた。 以前に一度だけ会ったことがあるけど相変わらず若くて綺麗な人だなぁ…… 唯先輩と憂のお母さんなんだからいくら若く見積もっても 30代後半から40歳を少し過ぎてるぐらいなんだろうけど 20代後半と言われても信じてしまいそうだ。 唯先輩と憂もあと何年かしたらこんな感じの美人さんになるのかなぁ……? ……いやいや、見蕩れてる場合じゃない。 梓「あ、あのっ……憂、さんのお見舞いに来たんですけど……」 平沢母「………ごめんなさいね、わざわざ来てもらったのに……いま憂はいないの……」 梓「えっ!ま、まさか……入院してるとかですか!?」 平沢母「……そういう訳じゃないんだけど……ごめんね?私からは上手く 説明できないの。憂の事は……唯に話を聞いてもらえるかしら?」 梓「………わかりました。失礼します………」 憂の容体が気にはなるが、ここでしつこくお母さんを問い詰めるのも気が引ける。 平沢家を後にし、私はすぐに携帯を取り出し唯先輩に電話を掛けた。 プルルルル……プルルルル…… ピッ 梓「もしもし唯先輩?お久しぶりです……」 唯『あずにゃん……そろそろ電話してくる頃かなって思ってたよ』 唯先輩の声にいつも程の元気が感じられない。 ……憂が倒れた事となにか関係があるんだろうか。 梓「あ、あのっ……唯先輩、ちょっと聞きたいことが……」 唯『わかってるよ。憂の事でしょ?』 梓「……はい。昨日、憂が倒れて……今日お見舞いに行ったら憂はいないって言われました。 ………唯先輩はなにか知ってるんですよね?」 唯『うん……ごめんね?憂が倒れちゃったのも、いま家にいないのも、 全部私のせいなんだ………』 梓「ど、どういう事なんですか?」 唯『うーん……話せば長くなるから、会ってゆっくり話したいな…… 私、明日実家に帰るつもりなんだけど……あずにゃん、私の家に来てくれる?』 梓「……わかりました。じゃあ明日お伺いします」 唯『うん。また明日ね、あずにゃん』 ピッ ……先輩方とは学園祭ライブが終わるまで会わないと誓いを 立てていたけど、そんな事を言っている場合じゃない。 唯先輩は『憂が倒れたのも家にいないのも私のせい』と言った。 ………どういう事なんだろう? さらに翌日。 平沢家を訪れた私を出迎えてくれたのは唯先輩だった。 唯「あずにゃん……久しぶりだねぇ」ギュ やっぱりと言うか唯先輩は私に会うなり抱きついてきた。 梓「は、はい……お久しぶりです……///」 しかし昨日の電話と同様、いつも程の元気が感じられない。 唯「私お茶淹れてくるから、あずにゃんは先に私の部屋にいってて?みんないるから」 梓「みんな……?」 言われて玄関を見てみると見覚えのある靴が何足か。 先輩方の靴だ。 皆さんも来てるんだ…… 澪「梓!久しぶりだなぁ……」 紬「梓ちゃん!元気だった?」 律「おう梓!相変わらず成長してないな〜♪」 唯先輩の部屋のドアを開けると先輩方の懐かしい顔が。 話したいことがいっぱいある。 先輩方の大学での近況も色々と聞きたいし、私達の今の活動なんかも 聞いてもらいたい。 ……でも今は憂の事が心配だ。 憂の事を唯先輩から聞いてからでないと先輩方と落ち着いて話をすることはできない。 梓「あ、あのっ!皆さんはどうして唯先輩の家に……?」 律「ああ……一昨日唯が倒れてな。しばらく実家で静養するっていうから心配で私達も 付き添って帰ってきたんだよ。本人はただの夏バテだって言ってるんだけどな……」 唯先輩が……倒れた?一昨日ということは憂が倒れたのと同じ日だ。 これは偶然……? なんだか嫌な予感がする。 澪「梓は?唯のお見舞いに来たのか?」 梓「いえ、私は唯先輩が倒れた事は知りませんでした……」 今日私がここに来た理由を先輩方に話す。 澪「えっ?憂ちゃんも倒れた!?」 紬「しかもいま家にいない……?」 律「どーゆうことだよ、おい……」 梓「わかりません……私は今日その理由を聞きに来たんです……」 ガチャッ 唯「みんなお待たせー。お茶淹れてきたよ〜」 律「お、おい唯!憂ちゃんも倒れたってホントなのか?」 唯「えっ?………う、うん……」 紬「いま憂ちゃんはどこにいるの?入院もしてないって言うし……」 唯「………………」 梓「唯先輩……教えてください……」 唯「……うん、話すよ……その為にあずにゃんにも来てもらったんだもんね」 唯先輩はお茶をテーブルに置くと、驚かないでね?と前置きをしてから話し始めた。 唯「実はね……平沢憂なんて人間はいないの……」 梓「えっ?」 唯「私、一人っ子でね?子供の頃、妹が欲しくって……それで、自分の残像と 姉妹ごっこして遊んでたんだ……」 律「ざ、残像って……あの、少年漫画とかでよくある……?」 唯「うん。超高速で動いて二人に見せかけてたんだよ……」 梓「じゃ、じゃあ憂は……」 唯「そう。私の残像なの……今まで黙っててごめんね、みんな」 紬「つまり憂ちゃんという存在は唯ちゃんの一人二役だったってこと……?」 唯「うん、幼稚園の頃から始めて……ホントに妹が出来たみたいで楽しくって、 今までずっと続けて来たんだ……」 澪「で、でも二人は性格も全然違ってたじゃないか!」 唯「二人とも似たような性格じゃ姉妹ごっこがあんまり楽しくなかったからね。 妹の方はしっかり者のキャラ設定にしてたんだよ」 梓「ま、待って下さい!私、唯先輩の家にお邪魔した時、唯先輩がリビングで ゴロゴロしてて、憂がキッチンで料理を作ってる光景を何度か見たことありますよ!? あれも一人でやってたって言うんですか!?」 唯「そうだよ。設定上、私はだらしない姉で憂はしっかり者の妹だからね。 家に他の人がいない時もずっとそうやって一人で姉妹ごっこしてたんだ」 律「じゃあ料理もいつも二人分作って、高速移動しながら一人で食べてたってのかよ!?」 唯「うん。私、太らない体質だから」 納得せざるを得ない。 唯「……でも、もう体力の限界でね、それで一昨日倒れちゃったの…… この先、残像を作るのは厳しいから、もうやめようと思って……」 律「それでいま憂ちゃんはいないってわけか……」 唯「お父さんとお母さんにも昨日、電話で言ったんだ……もう残像はやめるって。 憂がいなくなっちゃうけど、ゴメンねって」 紬「………ご両親はなんて……?」 唯「『いつまでやるのかと思った』って………」 律「……そうか」 澪「……………」 紬「……………」 梓「あ、あのっ!じゃあ、憂は……い、いなくなっちゃうってことですか……?」 唯「………うん………ゴメンね、あずにゃん………」 梓「そんな………」 澪「でも、幼稚園の頃から10年以上やってきた事なんだろ?子供の頃より体力は あるはずだし………なんで今になって無理になったんだ?」 唯「さっきも言ったとおり超高速で移動する事で二人に見せかけてるからね、 桜高とN女じゃ距離が遠すぎるんだよ……それで疲れて、倒れちゃったんだ」 律「じゃあ、今ここでなら残像で憂ちゃんを出せるってことか?」 唯「うん。出来るよ」 紬「ちょ、ちょっとやって見せてくれないかしら……?」 唯「いいよー。じゃあ見ててね」 一瞬、唯先輩の姿が蜃気楼のようにユラリと揺れたように見えた。 すると次の瞬間には、唯先輩の隣には憂の姿が現れていた。 憂「お姉ちゃん……」 唯「ごめんね、憂……私にもっと体力があれば……情けないお姉ちゃんでごめんね……」グスッ・・・ 憂「そんなことないよ!お姉ちゃんの体が一番大事なんだから……私こそごめんね? 私の為に負担をかけちゃって……」グスッ・・・ 残像による唯先輩の一人二役だと聞いた後ではこのやりとりも 少しイタイ……いや、滑稽に……いや、不思議な感じに見えますが、 これは姉妹の別れのシーンなのだ。 憂「皆さんも……今までお世話になりました……あの、これからもお姉ちゃんの事を よろしくお願いします………」 澪「憂ちゃん……」 律「ホ、ホントにいなくなっちゃうのか……?」 紬「そんな……!」 憂「これ以上、お姉ちゃんに無理はさせられませんから……」 唯「……憂ぃ……」グスッ 憂「……梓ちゃん、ごめんね?私……学園祭ライブ出られないや……」 梓「憂……」 自分が消えようかという時に私や唯先輩の心配をするなんて……ホントにこの子は…… 梓「あの、すいません皆さん、少し憂と二人にしてもらえませんか?」 無理を言って先輩方には部屋から出てもらい、私は憂と二人っきりになる。 憂「ごめんなさい梓ちゃん……純ちゃんやスミーレちゃん、奥田さんともちゃんと お別れしたかったけど……梓ちゃんから伝えてもらえるかな……?」 梓「ねぇ、憂。あとほんの数ヶ月……せめて、学園祭まで……なんとかならないの?」 憂「………無理だよ………これ以上続けたらお姉ちゃんの体が………」 梓「そっか……そうだよね。ごめん、無理言って。………大丈夫、私達の事は心配しないで! 憂がいなくてもライブは絶対に成功させてみせるからっ!」 憂「うん……心配なんてしてないよ。梓ちゃんを……わかばガールズのみんなを信じてるもん」 梓「……純はちょっと信用できないけどね。本番ですごいミスとかやらかしそう」 憂「ふふっ……そんなこと言っちゃダメだよ梓ちゃん」 梓「あはは………」 憂「ふふふ………」 二人の乾いた笑いが部屋に響く。 絶対に泣かない。 笑顔でお別れするんだ。 私が泣いちゃったら憂が安心して消えることが出来ない。 憂「じゃあ、梓ちゃん。そろそろ私………」 梓「………うん。わかった」 憂「さよなら、梓ちゃん」 梓「さよなら、憂」 憂の体がさっきの唯先輩と同じようにユラリと揺れ、 次の瞬間には完全に消え去っていた。唯先輩が残像を止めたのだろう。 一人唯先輩の部屋に残された私は堪えていた涙をもう止めることができなかった。 コンコン ドアをノックする音。 先輩方が戻ってきたんだろう。 ダメだ。こんなな涙と鼻水でくしゃくしゃの顔を見せるわけにはいかない。 唯「あずにゃん……入るよ?」 ガチャ 梓「グスッ……あ……す、すいませんみなさん!私、今日はもう帰りますね! また今度ゆっくりお話ししましょう!」 唯先輩の部屋に戻ってきた先輩方に顔を見せないように、 脇をすり抜けるように部屋から出る。 律「梓……」 澪「……大丈夫か?梓」 紬「梓ちゃん………」 先輩方に声を掛けられたが振り返らずに私は唯先輩の家を後にした。 そのまた翌日。 今日の補習を終えた私は部室へと向かう。 純は今日から練習に出ると言っていたし、一年生の二人も来るはずだ。 でも、憂はもういない。 ……私が一年生の頃、学園祭前に律先輩と澪先輩がケンカをしたことがあった。 それで律先輩がもしかしたらライブに出ないんじゃないかと言う話になった時に ムギ先輩はこう言ったのだ。 『りっちゃんの代わりはいません!』と。 放課後ティータイムが誰か一人欠けても成り立たないのと同じように、 わかばガールズも5人揃っていないとダメなんだ。 憂の代わりなんているわけがない。 ……それでも、私達は学園祭ライブを成功させなければならない。 憂と約束したんだから。 ガチャッ 音楽準備室のドアを開けた私はそこにいた人物を見て息を飲んだ。 憂「えへへ……梓ちゃん♪」 梓「!!!うっ、憂??なんで?唯先輩もう残像やめるって……!」 憂「ふふっ、実はね、昨日梓ちゃんが帰った後、みなさんで話し合って……」 ————————— 律『なあ、唯?残像がきついのって桜高とN女が遠すぎるからって言ってたよな?』 唯『うん。超高速で移動しなきゃいけないからね。同じ学校に通ってる時は近くにいたから 平気だったんだけど……実は私が高一で憂が中三の一年間もちょっときつかったんだよ』 律『って、ことはだな……N女でなら残像を作れるってことだよな?』 唯『……?うん。それなら簡単に出来るけど……?』 澪『なに言ってんだ律。そんな事しても意味ないだろ』 紬『そうよね。憂ちゃんは桜高に居ないと……』 律『ふふふ……お前ら、私と唯のそっくり設定を忘れてないか?』 澪『!!』 紬『そっか、カチューシャをはずしたりっちゃんは唯ちゃんと見分けがつかない…… 一時期はりっちゃんと唯ちゃんの入れ替わりSSなんてのもあったものね!』 唯『え?え?なに?ど、どーゆうこと?』 律『鈍いなー唯は。私と唯がそっくりってことは、私と憂ちゃんもそっくりってことだろ?』 唯『………あっ!!』 澪『なるほど……唯が残像を作ってN女で唯と律の二役をする。そして体の空いた律が………』 律『桜高に行って憂ちゃん役をするってわけだ!』 紬『そして、憂ちゃんが桜高を卒業してN女に入学したら、りっちゃんはりっちゃんに戻って……』 唯『私がまた、唯と憂の二役をすればいいんだね!』 澪『律にしては考えたなぁ……』 律『完璧な作戦だろ?』 唯『でも、いいの?りっちゃん……憂の為にそこまでしてくれて……』 律『あったりまえだろ?私も憂ちゃんが居なくなっちゃうのは寂しいもんな』 紬『みんな憂ちゃんのことが大好きなのよ?』 澪『そういうことだ、唯』 唯『グスッ……みんな……ありがとう………』 ————————— 憂「……ってことがあったんだよ」 梓「じゃ、じゃあ、今の憂は律先輩なの?」 憂「うん。そうだよ!もう残像じゃないから前みたいに疲れて倒れたりもしないよ?」 梓「………一緒に学園祭ライブ……出れるんだよね?」 憂「もちろんだよ。頑張ろうね、梓ちゃん!」 梓「………卒業も、一緒に出来るんだよね?憂と……」 憂「うん。卒業したら私は律先輩に戻るけど、またお姉ちゃんが残像で私を 作ってくれるから、これからもずっと一緒にいられるよ」 梓「………憂」グスッ・・・ 憂「梓ちゃん……ごめんね?心配かけちゃって……」 ガチャッ 純「おぃーす!久しぶり二人とも……あぁっ!あ、梓が泣いてる……!」 梓「な、泣いてないよ!……ゴシゴシ……それより純!しばらく練習休んでたんだから、 今日からビシビシいくよ!」 純「……えらく気合入っちゃって……憂、なんかあったの?」 憂「ん?えへへ……別になにもないよ♪」 純「むぅ……怪しい……」 ガチャッ 菫「こんにちは。お久しぶりです、先輩方」 直「あれ?もう皆さんお揃いですか……私達、遅れちゃいましたか?」 純「大丈夫大丈夫。梓と憂が早く来すぎてるだけだから」 梓「よし!わかばガールズ全員集合だねっ!じゃあみんな、 最高の学園祭ライブにする為に、練習はじめるよ!!」 憂「おーーーーっ!!」 菫直「「ぉ、ぉー……」」 純「なんだろね、あの二人……妙にはりきっちゃって……まあ、私も久しぶりの 練習だし、いっちょ気合入れてやりますか!」 憂「あ、そうだ……これ言うの忘れてたよ」 各々が楽器の準備をしているなか、憂が私に近づいてきて耳元で囁く。 憂「ただいま、梓ちゃん」 もちろん私はこう返す。 梓「おかえり、憂」 おわり 戻る
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皆さんこんにちわ!私の名前は平沢憂。中学2年生です! 今日は女子バスケ県大会の準決勝の応援に来ています 注目の選手はもちろん…… 監督「おい!平沢は何処行った!?」 三浦茜「じ、自販機のアイスを買いに……」 監督「またか!!まったくアイツは……」 部員A「あ、帰ってきました!」 純「あ、憂!ほら唯先輩!」 憂「え?あ、ホントだ。おねーちゃーん!!」 会場の入り口からアイスの棒をくわえて、ポニーテールに結った髪を揺らしながらベンチに向かって走っているのは 私の姉で、女子バスケ部のエース、平沢唯。自慢のお姉ちゃんです!! 憂「おねぇーちゃーん!!頑張ってー!!」 唯「あ、憂!ピーース!!」 そう言ってお姉ちゃんは私にピースサインを送ってくれました。 えへへ、学内でも結構ファンが多いお姉ちゃんだけど、独り占めしてるみたいでなんだか嬉しいです。 実は私も髪をポニーテールにしていますが、これはお姉ちゃんに憧れて……本人には恥ずかしいから言えませんけど……/// 純「い~な~憂は、あんなカッコイイお姉ちゃんがいて……」 憂「そ、そうかなぁ?///家ではゴロゴロしてるんだけどね……」 純「でもそのギャップがカッコイイの!!」 そう、お姉ちゃんは普段はのんびりしてて、寝坊はするし、忘れ物多いし、勉強はしないし……ちょっと困ったお姉ちゃんです。 中学に入ってそんな自分を変えたくて、バスケ部に入ったらしいです。 (まぁバスケットボールを運動会の玉入れみたいなものだと思ってたみたいですけど……) お姉ちゃん、好きになったコトに対する集中力は凄かったみたいで、どんどん上達していって今や県内ではちょっとした有名な選手になってしまいました。 この前、試合後に県外の女子バスケ名門校の人にスカウトされてました。お姉ちゃん、高校生になったら県外に行くのかな……そうなったら凄く寂しいです 監督「よし、いいか!この第3Qでとにかく点差を縮める。どんどん平沢にボールを集めていけ!」 部員達「ハイ!」 唯「茜ちゃん」 茜「ん?なぁに唯?」 唯「どんどん打ってくから、ゴール下ヨロシク!!」フンス! 茜「……誰に言ってんのよ、まかせなさい!」 唯「えへへ~。リバウンドを制するものはゲームを制す!だね!!」 茜「ぷっ、何それ?」クスクス 唯「なっ!バスケ部のくせに桜木様のありがたいお言葉を知らないとは~!!」ブーブー ~~~~~~~~~~ 律「おーい澪~こっちこっち~」 澪「ちょっと待ってよ律~」 律「ほら、ここからだとよく見えるだろ」 澪「あ、ホントだ……おお~」 律「まったく、私はバスケとかあんま興味ないのに、澪が行きたがるから仕方なく来てやったんだぞぉ」 澪「う……だってこんな人多いの怖いんだもん……」シュン 律「で、いい歌詞が出来そうか?」 澪「お、おう、今度のは青春をテーマにだな……」 ~~~~~~~~~~ 純「ひゃ~、やっぱ唯先輩凄いや、あんなにキツくディフェンスに当たられてるのにどんどんシュート決めちゃってるよ……」 憂「うん!……あ、でもこの前お姉ちゃんが言ってたけど、ゴール下に茜先輩が居るから安心してシュートが打てるんだって!」 純「へ~、いいなぁ……熱い友情って感じだね!」 憂「うん!あの二人、すっごく仲良しなんだよ!!」 紬「いいわぁ」ハァハァ 純「(う、なんか後ろからとても嫌なオーラが……)」 ~~~~~~~~~~ ブー!! -「タイムアウト!○○中学!」 唯「ゼェ、ゼェ」 茜「ハァ……ハァ」 監督「最終Q、残り5秒で1点差……」 監督「スクリーンプレイで平沢にシュートを打たせる。いつも練習でやってきたプレイだが、もう一度確認するぞ。まず平沢がスローインを~……」 ~~~~~~~~~~ 監督「よし、残り5秒、集中していくぞ!」 唯「ゼェ、ゼェ……オスっ!!」 茜「皆!絶対勝って決勝行くよ!!」 部員達「ハイ!!」 -1・2・3・集中!! ダンッ! 純「う~…緊張する~」 憂「……う、うん」ギュッ ブー!! -「タイムアウト終了です!」 キュッ キュ 唯「ハァ……ハァ……」 唯「(集中っ)」フスー キュ キュキュッ 茜「ッ!(唯!)」ダッ! ヒュッ パシッ 唯「茜ちゃん!」ダッ 茜「唯!」シュッ がしッ! 唯「ナイパーース!」 -ザワッ!! 純「あ!」 憂「お姉ちゃん!!」 唯「ふっ!」シュッ! 律「おおっ」 澪「……!」ドキドキ 紬「……いった」ボソ ~~~~~~~~~~ 憂「おめでとう!お姉ちゃん!!」 唯「憂~!!」だきっ! 茜「おいおい、そんな汗まみれで抱きついてやるなよ」 純「(茜先輩……近くで見るとやっぱデカっ!)」ドキドキ 憂「えへへ、お姉ちゃんは頑張ったんだから良いんです!」 茜「はは、相変わらずだな憂ちゃんは……」 唯「憂~!さすが我が妹よ~」チュッチュ 茜「ごめんね憂ちゃん、これからミーティングあるからちょっと待っててね。行くよ唯」 唯「あ~い、それじゃね憂」 憂「うん!」 ~~~~~~~~~~ 駅前 茜「それじゃ、しっかり身体のケアをするんだぞ」 唯「え~帰ったらさっさと寝たいよぉ~」 茜「駄~目~だっ!まったくもう……憂ちゃん頼んだよ」 憂「は~い」ニコニコ 純「憂は唯先輩の専属マネージャーみたいだね」 唯「そ~そ~、私がここまで上手くなれたのも憂のおかげでございますよ~」 憂「そ、そんなことないよ!お姉ちゃんスッゴイ努力してたの知ってるもん!!私なんか何もしてない……」 茜「いやいや、唯ってば憂ちゃんが応援に来てくれた時、いつもの何倍もはりきってるんだよ?」 憂「えっ?///」 唯「も、もう!茜ちゃん言わないでよぉぉ」プンプン 茜「何照れてんのよwあ、もう電車来るわね。それじゃね、バイバ~イ」 純「あ、私も一緒に帰りま~すっ♪(これはお近づきになるチャンス!)」 憂「あ、お疲れ様でーす。純ちゃんもまたね~」 唯「ばいば~い」 ~~~~~~~~~~ 帰り道 憂「お姉ちゃん……高校はやっぱり県外に行っちゃうの?」 唯「う~ん……まだ分かんないや」 唯「あ!そんなことより家に帰ってアイスが食べたいなぁ~」 憂「う、うん。………あ、お姉ちゃんゴメン!アイス切らしてたんだった……」 唯「え~!しょんなぁ~~!!」 憂「ご、ゴメン……」 唯「うぅ……は!そういえばさっきの道にコンビニがあったハズ!!」 唯「ちょっと買ってくるね!」ダッ! 憂「あ!お姉ちゃん!?」 憂「もう、疲れてるハズなのに……」クスクス ~~~~~~~~~~ 憂「…………」 憂「お姉ちゃん……遅いなぁ」 憂「あ、どれにするか迷ってるのかも!」 憂「帰るの遅くなっても駄目だし、私も行ってみようっと」タッタッタッ ザワザワ 憂「あれ?何だろうあの人だかり……」 -ヒソヒソ……女の子が…… -ヒソヒソ……信号無視の車が…… ~~~~~~~~~~ 病院 監督「もうバスケが出来ないってどういうことですか!?」 医者「ハイ、普段通りの生活が出来るまでには回復するでしょう……しかし、バスケ等の激しい運動をすることはもう……」 監督「そんな……」 茜「憂ちゃん!!」 憂「あ、茜先輩!!……ウッ…うっ!」 茜「ゆ、唯は……」 憂「お姉ちゃん……もうっ!………バスケ……出来ないってぇっ……うぇっ…」 茜「………嘘」ドサッ 茜「一緒に……全国行こうって…ふっ…うっ!……約束したじゃない!」ドン! 憂「(私のせいだ……アイス……私が………お姉ちゃんアイス好きなの……知ってたのに……!!)」 憂「ゔぅっ!……ゔゔううゔぅ゙ぅぅ~~っ!!……」ボロボロ ~~~~~~~~~~ 皆さんこんにちわ~!私の名前は平沢唯。桜が丘高校のぴっちぴちの1年生です! 和「それを言うならピカピカのでしょ。いやそれもおかしいけど」 唯「和ちゃん!勝手に人のモノローグにつっこまないでよー!!」 和「はいはい……で、もうどの部活に入るのか決めたの?」 唯「え?えへへ~まだ決めてないや……」 和「もう!そんなじゃニートになっちゃうわよ!!」 唯「ガーン!」 和「…………ま、無理して入らなくてもいいわよ……」 唯「うん……ありがと和ちゃん」 唯「でも憂に頑張ってる所見せないと!憂、あの日から元気ないからさ……」 和「唯……アンタ大人になったわね」クス 唯「の、和ちゃん酷い!大人になったら大人になるんだよ!!」ふんす! 和「何言ってんのまだ子供でしょうが……あ、この部とかは?」 唯「どれどれ~?」 唯「えーと、よゐこ部?う~ん、なんか万歩計を背負って歩きそうでヤダ」 和「なんか具体的ね。それじゃこれとか、あ、こんなのもあるわよ-………」 ~~~~~~~~~~ 軽音楽部 唯「えと、1年3組の平沢唯です……よ、よろしくお願いしまふ!!」 律「よろしく~私、ドラムの田井中律。んでこっちが」 澪「ベースの秋山澪です。よろしく平沢さん(どっかで見たことあるような……)」 紬「キーボードの琴吹紬です、よろしくね」ニコニコ 唯「(あ、皆いい人そうで良かった~)」ホッ 律「それで、平沢さんは何が演奏できるの?」 唯「えっ?カスタネットとか……」 澪「…………」 紬「あ!それじゃあ好きなバンドとかミュージシャンとかは?」 唯「え~と……(や、やばい何か答えないとぉぉぉ)」 唯「こ、こーびーぶらいあんと?」 律「え?そんな奴いたっけか?」 唯「しゅ、しゅいません、いません……うう……やっぱり入部はやm」グスッ 澪「ま、まぁこれから練習してけば大丈夫だよ!!(や、やばい!)」 紬「うん、私もそう思うわ~。あ、そうだ!私たちの演奏を聴いて貰うのはどうかしら??」 律「お、いいねぇ~」 唯「演奏聞かせてくれるの!!」ワクワク! ~~~~~~~~~~ 澪「……それじゃぁ始めるぞ」 律「へへ、なんか緊張するなw」 澪「えと、この曲、作曲はムギがやってくれたんだ」 唯「わっスゴ~イ!」 紬「うふふ、なんだか恥ずかしいわ~」ニコニコ 澪「それで作詞は私が作りました」 律「平沢さん、背中痒くなったらごめんな~」ニヤニヤ 澪「なんだとー!!」ゴチン! 律「いってー!!」 澪「おほんっ!……えっと、これは少女達の青春をテーマにした曲なんだ」 唯「お~!」 澪「それじゃ聞いてくれ、『青春ストロベリー』!」 律「1・2・3・4!!」 ダンッ! ジャジャジャーン! 澪「~///♪」 唯「(うわ、秋山さんの声綺麗!あ、でもちょっと照れ臭そう……それに田井中さんのドラムかっこいいし琴吹さんのキーボードは心地良い……)」 ジャカジャカダラララ~ン♪ 唯「(でも………でも……これ……)」 ボロロ~ン♪ 紬「……あら?」 紬「……ちょ!ちょっと律ちゃん澪ちゃん演奏ストーーっプ!!」 澪「ど、どうしたんだよムギ!?」 律「今からが良いところだったのにー!」 紬「ゆ、唯ちゃんが……」 唯「ひぐっ……うっ!うぅぅぅ……ぐすっ……ぐすっ…」 律「うわわわわわ!ど、どうしたの平沢さん!?」アセアセ 澪「ご、ごめん!そんなに酷い演奏だった!?」アワアワ 唯「ち……ちがうよぉぉ………だってぇ……ぇううっ……ゔわあああああああん!」ボロボロ 紬「あらあらあらあら落ち着いてぇ~」オロオロ 2
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ゾンビ サーバが煮詰まってくるとマッチングに難儀するゾンビさん。 でも、ペットの順化では キャラのタフ、CR、回避、パリィが上がっていく。 CR、回避、パリィは上げられる箇所が少なめなので貴重。 ペットの順化は、突破に大量のダイヤが必要になっていくが これをやっていかないと正直厳しくなっていく。 マッチング 1チーム3人が4チーム集まって行う。 =12人集まるまでマッチングが終わらない。 ソロ参加もできるが、野良PTになる。 ゾンビイベントは、14時30分から20分間などちょっと変な時間に始まり マッチングの長さに反比例して20分と短い。 その為、残り5分とかになると、ほぼ集まらない。 報酬 勝利報酬 70個 生存報酬 10個 敗北報酬 35個 だったかな 最後まで生き残って勝つと 80個 生き残ったけど負けたら 45個 さくっとゾンビ化して負けたら 35個 やらずに翌日の戻しだと 通常戻しは30個 ダイヤ戻しは40ダイヤで60個 (ちょっと高め) PT体力 マップ左上にある ■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■ がPTの残HP。 自分のPTのHPは□で囲まれている。 ボス城や3v3だと ■■■■■■■■■■ VS ■■■■■■■■■■ でしょ。それの4PT版。 減り方のルールも同じ。 死ぬ度に1ずつ減る。 ゾンビ化すると、離脱と同じ扱い。 10→1人目ゾンビ化→5→2人目ゾンビ化→2 など 0になったらゾンビとして嫌がらせする以外にやれることがない。 職 正確な名前は面倒なのでいつも通り適当に。 罠師(クール10秒かな) 敵を感染させる罠を張れる。 ゾンビが触れると帰っていくような気がする。 誰かをタゲっているとそっちに打つっぽいが たまにいう事を聞いてない気がする。 薬師(クール15秒かな) 効果範囲内にいる味方の感染度を1/2にする。 感染度99% → 49%?50%? 感染度25% → 12.5% より感染が進行している状態の方が効果は高い事になるが クールが長いので30%超えてきたら迷わず使う方が良い。 99%→49%にしても、クールが終わる前にゾンビ化してしまう。 その為、スキルを使ったら即死んでリスポンしたほうがよい。 死ぬ前にはどんな状況だろうとスキルを使う事。 罠師と比べると耐久力が低い気がする。 凍結(クール15秒かな) 敵やゾンビを一定時間止められる。3秒くらい? 当然ソロでは止めても倒しきれない しかもクールが長い。 個人的には一番きつい職。 ちゃんとしたPTであれば、 敵や、ゾンビの集団や、ベルセルクに対して使用して 3人でタコ殴りが良い。 攻撃モーション 攻撃方法はウォリの通常攻撃と同様か。 立ち止まって殴り続けると、モーションが変わっていき振り下ろしで終わる。 振り下ろしのディレイは長め。 常に移動しながらペシペシするのがよい。 基地 マップ中央の光ってる四角い土台 中央付近で占領?ボタンをタップするとプログレスバーがでて2~3秒で占領できる。 敵味方問わず、誰かが占領しようとしている最中は占領できない。 敵が占領しました(土台の色が赤に)が出たらすぐ占領開始できるとよい。 立ち止まって占領開始すると、完了するまで動けない。 動きながら占領開始すると、攻撃はできないが移動し続けられる。 移動を離してしまうとその場で硬直する。 基本的に聖殿の宝物や石などと同じ。 リスポンした場合、無敵時間を使ってまず占領に向かうとよい。 基地を占領している間、感染の進行が1/2になる。 血清 血清を使用すれば感染度を0にできる。0%ではなく未感染の状態になる。 血清を所持している状態で倒れると、血清を落とす。 死ぬ前に必ず使う事。感染してなければ、感染してでも使う事。(敵に渡さない為) 攻撃動作中などは使えないので、敵に拾われても殴り続けて倒すのが良い 相手が反撃してくれれば再度血清が落ちる可能性がある。 逆に、混戦中に拾った場合、攻撃するよりも一目散に逃げる事。 ゾンビ ゾンビ襲来 1波 2波 3波~7波と、まとめて出現しては基地まで集まってくる。 基地に1回たどり着くと遠くまで帰っていく。 帰り道のゾンビは殴ろうとしてもダメージが入らない。 波が後半になるほど数が増える。 ベルセルクゾンビは3波目くらいから出現? ベルセルクゾンビと、普通のゾンビは、 名前も違うけど大きさが違うのですぐわかる。 強さは全く違う。 ベルセルクゾンビは正直痛い。 1対1ならまずやられる。 でも、必ず血清を落とす。 普通のゾンビもまれに血清を落とす。5~10%くらいかな。 どのゾンビも、誰かをタゲっている間は攻撃してこない。 かつ、最初にタゲるのは近い人。 なので、敵をゾンビの盾にしながら敵を殴るのがよい。 ついでにゾンビも倒して血清もゲット プレイヤゾンビ(感染からゾンビ化したもの)は 通常攻撃とスキル攻撃がある。 スキル攻撃はかなり射程範囲が広い。 自分がゾンビになった時は、スキル攻撃→通常攻撃の順で使うのが良い。 ざっくり戦法(簡易版 基地を占領しまくって。 なんでもいいから攻撃し続ける。 血清拾って幸せに。 終盤は、気合と根性で、逃げてるやつを追いかけろ。 ざっくり戦法 (ちょっと詳細) 序盤(1~2波など) 感染者がいないので基地を占領する意味はなく感じるが、 どうせすぐ感染するので、常に占領を目指す。 取られてもすぐ取り返す。 基地付近で3人が1画面内にいる感じでタコ殴り 近寄るものは皆殺し。 罠師はスキルが使える限り基地中央に罠を張る。 占領に来た敵プレイヤを感染させる、または近づかせない。 中盤(3~4波など) ベルセルクが出始めているころ。 ベルセルク優先で殴る。みんなで殴る。そりゃもうタコ殴り。 誰かが殴っているベルセルクを見つけたら、最優先で横取り。 誰かごと殴り倒す。 凍結はためらわず使う。罠もはる。 基地が誰かに占領されたら必要に応じて占領に向かう。 このころから基地周辺にはプレイヤゾンビがうろつき始めるので リスポン無敵を利用する。 ゾンビ化してしまったら、基地周囲で敵を駆除。 感染も進められるし、敵チームHPも削れる。 終盤(5波以上) 基地周辺はプレイヤゾンビだらけ。 さらにベルセルクや普通ゾンビもわんさか。 走り回ると、意外とダメージを受ける。 ゾンビが少なめな外周に向かって移動攻撃。 基地占領はリスポン時に。 誰かが走って逃げているのを見つけたら、追いかけろ。 ゾンビは最初にタゲったやつを攻撃するまで、なかなかタゲは外れない。 極限(7波以上) 祈れ( *´艸`)
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「ぐすっ、うぅ~……」 廃ビルの一室で緑色の生き物が蹲り泣いていた。 全体的にガチャ○ンに似たこの生物、名をカントクと言い、れっきとした妖怪である。 その名の通り彼は映画監督であり、自主制作映画を自らが館長を勤めるシネマ淵ヶ関で上映している。 自分の映画を敬わない者へ苛烈な私刑を行う以外は、人畜無害で臆病な妖怪。 それがカントクである。 「うぅ…。委員長くん…」 見せしめで殺された委員長こと平川和彦はカントクの友人だった。 その友人を惨たらしく殺された事に、カントクは涙を流している。 委員長が理不尽に死んだ事への悲しみ。 笑いながら彼を殺した、ロロという青年への怒り。 友の危機に慌てふためくだけで何もできなかった悔しさ。 カントクの中では様々な感情がごちゃ混ぜになっていた。 (私はどうしたらいいんだ……?) このまま泣いていたって何も解決しないのは分かってる。 こんな恐い場所で殺されたくない。 できる事なら、委員長の仇を取りたい。 けどその為にどう動けばいいのか、何をすればいいのかが分からない。 自分には耳雄のような戦闘力も無く、留渦のような常に冷静な行動もできない。 己の命すら守り抜けるか怪しいのに、委員長の無念を晴らす事など可能なのだろうか。 それにロロを倒そうにも、反抗すれば首輪を爆発させられ委員長と同じ目に遭う。 (カントクの場合、首が無いので胴体に巻きつけられているようなものだが) 当然首輪を解除できる知識も技術も持っていない。 こんな様で何ができるというのか。 (私は、無力だ…) 己の力の無さを責め続けるカントク。 と、その背後へゆっくりと近付く影が一つ。 「はっ!」 気配に気付いたカントクが振り返ると、そこには金髪の女性が居た。 年の頃は20代前半といった所、顔立ちから日本人では無いことが分かる。 女は驚きと警戒が混じった目でカントクを見ていた。 現れた自分以外の参加者に驚き固まるカントクだが、女がバールのようなものを握り締めているのが視界に入ると一変、 殺されるかもしれない恐怖に堪らず飛びずさる。 「うおおぉぉォォン!?」 「っ!」 「ききききき君は、なな何だ!?わ、私を、ここここ、殺すつもりか?」 「えっ、あの」 「わわ私はまだ、し、死ぬわけにはいかん!や、やるならやるぞ!映画監督の底力見せたらぁ!」 必死に虚勢を張り構えてみせるが、ガクガクと全身が震え涙目になっているので、あまり意味は無い。 そのどこかコミカルな姿を見た女は、戸惑いながら話しかける。 「あなたは…何?B.O.W.じゃないの?」 「は、は?」 ◇ その後、女は自分が殺し合いには乗っていない事を伝え、怯えるカントクをどうにか落ち着かせた。 現在二人は廃ビル内にあった所々が錆付いたパイプ椅子に腰掛け、情報交換を行っている。 「じゃあカントクは妖怪…ジャパニーズ・モンスターっていう生き物なの?」 「は、はい。あの…、シェリーさんは本当に見覚え無いですか?一応ハリウッドで映画を撮らせていただいたことも…」 「そ、そうなの。でもごめんなさい。分からないわ」 「あ、そ、そうですか」 ションボリするカントクを尻目に女――シェリー・バーキンは考える。 この状況は何なのだろうかと。 中国でのバイオテロを食い止めた矢先、新たな事件に巻き込まれている。 何度記憶を巡らせてみても、拉致された、或いはガスなどで眠らせた覚えはない。 本当に何時の間にか首輪を嵌められ、あのロロという青年の前に、そしてこの会場に居た。 これだけでも十分不可解なのに、更に奇妙な事が二つ。 一つは名簿にあったアルバート・ウェスカーの名前。 クリスやジェイクといった頼れる仲間に混じり、その名が記されているのを見つけた時は首を傾げた。 直接会った事は無いがウェスカーは既に死んでいるはず。 重症を負いながらも、密かに生き延びていたのだろうか。 いずれにせよこれは実際に本人に会ってみなければ分からない。 そして二つ目は今シェリーの目の前にいるカントク。 最初カントクを発見した時その異様な見た目から、シェリーは彼を新手の生物兵器か何かだと思った。 だが驚いた事に彼はB.O.W.と違い、知性を持ち言語を話す妖怪という種族であるという。 彼が言うには日本で映画監督の職に就いているとのこと。 更にカントクの住む町では彼以外にも大勢の妖怪が暮らしており、人間との交流もそれなりにあると言うのだ。 俄かには信じがたいが、こうして実在する以上信じるしかない。 考え込むシェリーを余所に、カントクは自身のデイバッグの中を確認していた。 委員長の死にショックを受けそれどころでは無かったが、シェリーとの会話で少し落ち着いたので、 支給品と名簿を確認する程度の余裕は取り戻せていた。 「何てことだ…。彼らまで…」 「知っている名前があったの?」 「はい…。日野耳雄くんに妹の留渦ちゃん。それにペットのサイトーさん。委員長くんと同じ、私の友人達です…」 またしても友を傷つけようとするロロに怒りが湧くカントク。 シェリーもまた何の罪も無い少年を殺し、その友人たちまで殺し合いに巻き込む非道なロロに怒りを覚えていた。 湧き上がる怒りを抑えつつ、続いてランダムに配られた支給品を取り出す。 取り出したのはオートマチックの銃とその予備の弾倉。 シェリーにはその銃に見覚えがあった。 東欧と中国で共に戦ったジェイクが使用していたものだ。 「あ、シェリーさんの支給品はそのバールみたいなものですか?」 「ええ。あとは…」 そう言ってシェリーがバッグから取り出したのはビデオカメラ。 殺し合いの場には必要ない、外れ支給品というやつだろう。 しかし、カメラを見たカントクはハッとした表情で、何かを呟く。 「そうだ。私にできることは…」 「カントク?」 怪訝に思ったシェリーが話しかけると、カントクは真剣な眼差しで彼女に向き合う。 「シェリーさん。私の銃とそのカメラを交換していただけないでしょうか」 「えっ?」 「お願いです!今の私には、どうしてもそれが必要だ!」 頭を下げて頼むカントクに、シェリーは困惑する。 「銃が手に入るなら助かるけど…。いいの?」 「はい。私は映画監督としてカメラで戦いますから!」 「どういう事?」 「ロロの悪事をカメラに記録し、ドキュメンタリー映画を作る。 そうして奴の悪事を白日の下に晒して、委員長くんの無念を晴らすんです!」 戦う力が無くても、やれることはある。 映画監督として、そして委員長の友人として、それがカントクの決意だった。 「分かったわ。このカメラはあなたに」 「あ、ありがとうございます!」 「この事件の証拠を記録する為にも必要だし、ね」 微笑みカメラを渡すシェリー。 「そろそろ出発するわよ。まずはカントクの友達を探しましょう」 「は、はい!」 カントクから譲り受けた銃を手に、シェリーが先頭で廃ビルを出る。 その後ろを付いて行きながらカントクは思う。 (天国で見ていてくれ委員長くん。私は私なりのやり方で、きっと君の仇を取ってみせる!) 【カントク@でろでろ】 [状態]:健康 [装備]:GOのビデオカメラ@真夏の夜の淫夢 [道具]:共通支給品一式 [思考] 基本:ロロの悪事をカメラに記録する 1:シェリーさんと行動 2:耳雄くん達を探す [備考] ※原作終了後からの参戦 【シェリー・バーキン@バイオハザードシリーズ】 [状態]:健康 [装備]:ハンドガン909(15/15)@バイオハザードシリーズ [道具]:共通支給品一式、予備弾倉×6、名状し難いバールのようなもの@這いよれ!ニャル子さん [思考] 基本:殺し合いを止める 1:カントクと行動し彼の友人を探す 2:ジェイク、クリスとの合流 3:ウェスカーは生きていた…? [備考] ※参戦時期はバイオハザード6終了後 支給品紹介 【GOのビデオカメラ@真夏の夜の淫夢】 シェリー・バーキンに支給。 皆さんご存知、絶対唯一神GO様がかつて使用した神器。 正式名称はDCR-VX1000 Handycam。 GO is GOD 【名状し難いバールのようなもの@這いよれ!ニャル子さん】 シェリー・バーキンに支給。 ニャル子のメインウェポンで、その名の通りバールのようなもの。 というかまんまバール。 敵を滅多打ちにしたり、投合して攻撃したりする。 【ハンドガン909@バイオハザードシリーズ】 カントクに支給。 バイオハザード6においてのクリスとジェイクの初期装備。 予備のマガジンが6つ付属している。 Back そして黒に染まる Next ACCEED ROYALE GAME START カントク GAME START シェリー・バーキン
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◎バールのようなもの ミステリーでは主役級の活躍を見せます。 回避率無視 装備可:アナ・シズ 打撃 スキル習得325 (汎用OD技有り) いや、RPGだから!ミステリーじゃないから! ここじゃ殺人事件とか起きないし、 起きてもダンジョンだからそういうの不問だから! 死に別れイベントとかでいきなり探偵がしゃしゃり出てきて 「犯人はお前だ」 とか言い出したらきついだろ。台無しだろ。 しかもこいつ、棍棒系統の癖に必中。 何か、殺意があればミスらないとでも言うのか。
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各国概略史その38・南アフリカ共和国+ナミビア共和国 1910年、イギリスより独立。 世界大戦では英連邦の一員として大戦を戦ったが、大戦末期にドイツ軍によって占領される。 豊富な鉱物資源が目をつけられた結果であった。 戦後すぐ、ドイツの傀儡国家として再独立。 しかしアパルトヘイトの名で一般に知られる極端な人種隔離政策を採用したことが 東亜連盟に付け入る隙を与えることになった。 1951年、アメリカ動乱の隙を突く形で帝国海軍の誇る海兵隊が黒人解放を旗印に奇襲上陸・政権打倒を果たす。 旧政府軍は南ア北西部~ナミビアに追い払われ、南アフリカ共和国の大半は東側陣営のものとなった。 アメリカ動乱は陸空軍の戦いであって海軍は出番がなく、暇を囲っていた部隊に活躍の場を与えてみたら 予想以上の成功を収めてしまったのであるw ちなみにこのとき、急派された欧州艦隊との間で海戦が勃発。 これが戦後初めて、いや大日本帝国とドイツ第三帝国が初めて行った海戦となった。 そしてこの海戦が史上最後の戦艦同士の砲撃戦となる。 空母部隊は艦載機の大半をアメリカ動乱に陸上機として派遣されたため 母艦兵力は(上陸支援用の部隊を除いて)ほとんどなかったためである。 その後は東側陣営の最前線を担う国として立っている。 さらに南ア北西部を加えて旧政府によって成立したナミビア共和国は 未だ白人至上主義によるアパルトヘイトを継続する不倶戴天の敵であり、幾度となく戦火を交える間柄である。 (ドイツ崩壊後、後ろ盾がなくなったことから穏健派が勢力を増しつつあるようではある) ケープタウンには帝国第7艦隊が駐屯し、大西洋に向けて睨みをきかせている。
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ピッ コトッ 澪「ふーっ(ムギに話したら楽になったな)」 澪(ほんとムギには感謝しなきゃ…) 澪(ムギは応援すると言ってくれたけどやっぱ私の問題だもんな…) 澪(何時までも人に頼ってばかりじゃダメだ!) 澪(いよっし!明日からまた部活がんばるぞー!おー!) チチチチッ チュンッ チュンッ 澪「行ってきます!」 澪ママ「いってらっしゃい」 澪「今日はちゃんといるんだろうな…」スタスタ 澪「!!」ハッ 律「おっ!」 律「おっす!澪」ヨッ 澪「は、早いな 律らしくもない」 律「そろそろ女として一皮むけようと思ってなー」キリッ 律「まあ今でも十分いい女だけどな!」チラッ 澪「はは…は」 律「…(殴ってこない?)」 律「一体どうしたんだよ澪!」 澪「なっ 何がだよ」ビクッ 律「いつものツッコミはどうしたんだよ 澪こそ澪らしくない」 律「いつもバシーン!と殴ってくれるじゃんか」 澪「そ、そんな私を暴力振るうやつみたいに言うなよ…」 律「なんか澪おかしいぞ?どっか具合でも悪いのか?」 澪「私はいつも通りだよっ!!」バッ 律「!」ビクッ 澪「あ…」 澪「ご、 …いいから学校急ぐぞ!」タッタッ 律「うん…」テクテク スタスタ 澪(ダメだっ!昨日心に決めたのに!!ムギに勇気貰ったのに!!) 澪(実際に会うとどうしても律と自然に接する事ができない…) 澪(ましてや殴るなんて 律には彼氏がいるのに) 澪(私なんかが殴って、もしも律に何かあったら…) 澪(…あれ?じゃあ彼氏がいなければ殴っていいのか?) 澪(私は何を考えてたんだ?今まで律に何をしてきたんだ?) 澪(律は弱かった私を助けてくれた なのに私は?) テクテク 律(ったく、機嫌悪いな澪…) 律(まだ隠し事してたの怒ってんのか?) 律(昨日の夜忘れずにメールしときゃよかったぜ) 律(それにしたって様子が変だよな…) 律(ホントに具合が悪いのか?) 律(それとも先に彼氏つくった私に嫉妬してるとか!?) 律(冗談言ってる場合じゃないよな なーにが一皮向けるだよ!!) 律(澪と何年一緒にいると思ってんだ馬鹿律!なんで澪の事がわかってやれないんだ!) …… 紬(私、昨日は澪ちゃんの力になれたのかな…) ガラッ 紬「!(あっ!一緒に来てる!)」パアッ 紬「澪ちゃん、りっちゃん、おはよう」 澪「お、おはよう…」ズーン 律「おはよう、ムギ」ショボン 紬(あ…れ?2人とも元気がない?) キーンコーンカーンコーン ドタドタドタドタ!ガラガラッ! 唯「セーッフ!!」ズザー 唯「あ!みんなおはよ~」 キーンコーンカーンコーン 先生「じゃあこれで1時間目の授業は終了」ガラッ 紬(どうしよう… これは2人の問題…) 紬(んーん、私は澪ちゃんを応援するって決めたんだ!)ガタッ 紬「澪ちゃん、ちょっといい?」 澪「ああ」ガタッ ガラガラッ スタスタスタスタ 紬「部室なら多分誰もこないわね」ギイッ 澪「…」バタンッ 紬「澪ちゃん…」 澪「ごめん、ムギ 私はやっぱり強い人間にはなれないっ!」 澪「朝、律にあったら自然に振る舞えなかったんだ…」ポロポロ 紬「!!」 澪「それだけじゃない!それだけじゃ… 私は嫌な人間なんだっ」グズッ 紬「あ、あ…(こんな時私には何ができるの!?)」オロオロ 澪「グズッ ウック」 紬「…(友達が苦しんでいるのに私はっ!!)」ギリ キーンコーンカーンコーン 紬「あっ!」 澪「ズズッ」 澪「ムギ、心配かけて悪かったな!このままじゃ授業遅刻だ、急ごう」 紬「う、うん」 ギイッ バタン タッタッタッタッ 澪(ムギにまでこんなに迷惑かけてっ 私は嫌な人間だっ!) 紬(友達の為に何もしてあげられないなんてっ 私は非力な人間だわ!) ガラガラッ 澪紬「すいません、遅れました!」 キーンコーンカーンコーン 唯「いやっほー!お昼だー!」ワクワク 律「お前は元気だなー」 唯「私はいつでも元気100%だよ!!」ビシッ 澪「ははは…」 紬(私にも唯ちゃんの様な明るさと人を引き付ける力があれば…) 紬(お金なんていくらあっても何の役にも立ちはしないのに!) キーンコーンカーンコーン 唯「さ~てお茶会… じゃなくて部活だ~!」 紬「それじゃあ行きましょ~(今日の練習うまくいくかしら…)」 紬(結局澪ちゃんとりっちゃん、ほとんど会話してないし) 澪「さーてがんばるかー!!!」 律「おう!!!そうだなー!!!」 紬(うう… 澪ちゃん… りっちゃん…) ジャンジャ、ジャジャ、ジャーンン 唯「う~む」ムムッ 律「あはは… 私が走っちゃったな」アチャー 紬「も、もう一度やってみましょ」アセッ 梓「いつものけいおん部って感じがしないです」ショボン 澪「私も失敗多かったよ、ごめん」ズウーン 紬(やっぱり予感してた通り~)アセアセッ 梓「でも昨日はちゃんと練習やってないですし」 律「ああ、じゃあもう一回最初からな」 紬「いよ~し!みんな気合入れていこう~!」ビシッ 唯「あはは、ムギちゃんどうしたの?」 紬「失敗続きだから力を合わせてがんばろー!って(やっぱり私は唯ちゃんみたいになれないわ~)涙」 澪(ムギー…) 律「よしっ」 カンッカンッカンッカンッ タッタッタッタッ テクテクテクテク ペタペタペタペタ スタスタスタスタ トボトボトボトボ 梓「何だか今日は全然合いませんでしたね…」 唯「う~ん、やっぱり軽音は難しいね!全然軽くなんてないよね!」アハハ 律「ははは、懐かしいなソレ」 澪「もう2年も経つのか」 紬「軽音部もあと1年ね…」 梓(いよいよ先輩達とお別れ… そんなの嫌です!) 唯(今日の晩御飯はな~にかな!) 律(結局今日澪とほとんど喋ってねえ… どうすりゃいいんだ) 澪(あと1年でみんなバラバラになるのか… 律とも…なのかな) 紬(私はどうしたらいいの?何の力になれるの?) ヴーン ヴーン ヴーン 唯「誰か携帯なってるよ~」キョロキョロ 律「あ、私だ 誰からだろ」パカッ カチカチ 律「男からかー」 澪紬「!!」 唯「へ?」 梓「誰です、それ?」 律「あれ?」 律「お前らに言ってなかったっけ?」 唯「何が~?」キョトン 律「何って、私の彼氏の事」 梓「かれし?」 澪「…」ピクッ 律「うん」 梓「ってええええぇぇぇ!!」ドッカーン 梓「そんなの初耳ですよ!てか律先輩に彼氏ですか?」 律「おいおい梓 そりゃどーゆー意味じゃコラー」グリグリ 梓「あいたたたたた!」 唯「へぇ~、りっちゃんに彼氏か~」マジマジ 律「よせやい!あんまり見るなよー 照れるだろ!」 梓「律先輩と付き合うなんて一体どこのもの好きなんですか!?」 律「梓、さっきからてめー調子乗りやがって~」 ドタバタドタバタ 澪「…」 紬(澪ちゃん…) 唯「で、なんてきたの?」 律「おっと、本文チェックするの忘れてたぜ」 梓「痛いですぅ」ヒリヒリ 律「なになに 『部活終わってますか?時間合えばちょっと一緒に寄り道しませんか?ちょうど近くに来てるんです』」 唯「おおー デートのお誘いだね!」 梓「律先輩のくせに生意気です!」ベーッ 律「ほっほう そんなのは彼氏作ってから言えやー!」グリグリ 梓「ううーっ!」 澪(律が行っちゃう…!) 紬(私にできる事は… 何も無いのね) 律「それじゃ、悪いけどお先ーっ!」ダッ 唯「じゃあね~」 梓「さよならです!」 紬「!!」チラッ 澪「あ…」 タッ ─ リツガイッチャウ ─ タッタッ ─ リツガワタシノマエカラキエチャウ ─ タッタッタッ ─ ワタシヲオイテトオクヘイッテシマウ ─ 澪「り、律!」 律「ん?」クルッ 紬「澪ちゃっ!」 澪「…」 唯「??」 梓「先輩?」 律「な、何だ、澪」 澪「…」 紬「っ!」アワワ 澪「まっ …」 澪「…じゃあな 楽しんでこいよ」 律「お、おう」クルッ タッタッタッタッタッタッタッタッ 紬「澪ちゃん!!」 澪「それじゃ私達も帰ろっか」 紬「澪ちゃん…」 …… キーンコーンカーンコーン ドタドタドタドタ!ガラガラッ! 唯「セーッフ!!」ズザー 唯「あ!みんなおは… あれ?澪ちゃんは?」 紬「…今日は休みみたい」 律「体がダルいんだってさ」 紬(澪ちゃん… やっぱり昨日の事が…) 唯「そっか~ 心配だなあ」 律「最近澪なんかおかしかったからなー」 律「やっぱ体調崩してたのかな(ホントどうしたんだよ澪…)」 先生「それで、ここがこうであるからにして~」 唯(はあ… 澪ちゃん大丈夫かなあ) 律(ツッコミがいないと調子狂うなー と言っても最近の澪はつっこんでくれない訳だが) 紬(昨日… きっと澪ちゃんはりっちゃんの事を呼び止めたかった でもできなかった) 紬(休み時間の時 澪ちゃんは自分の事を『嫌な人間』と言ったわ) 紬(何か後ろめたい事でもあるのかしら…) 紬(応援すると言っておいて結局何もできてない私の方が口だけの『嫌な人間』だわ) 先生「なので、ここはこうで~」 キーンコーンカーンコーン 唯「んん~ 疲れた!」ノビノビ 律「で、今日の部活はどうするよ?」 紬「梓ちゃんがいるかもしれないしとりあえず部室には行っておきましょう」 唯「さんせー!」タタッ 律「んじゃ梓に澪の事話して解散って所でいいか」 律「澪抜きで個人練習してもいいけど今は個人よりもみんなで合わないことが課題だしな」 紬「そうね(多分、合わないのは澪ちゃんや私のせいよね…)」 ガチャッ 唯「あーずにゃーん!」ダキッ 梓「遅いですよっ先輩方」 律「いやー今日はちょっとな」 紬「今日の練習は残念だけど…」 梓「あれ?澪先輩休みですか?」 律「ああ、だから今日の部活は休みだ」 梓「それは残念です…」ショボン 律「その代わりに澪の見舞いに行こうぜ!」 唯「さんせーい!」 梓「それはいい考えですね!」 唯「ってターイム!危ない危ない忘れる所だったよー」 紬「何を忘れる所だったの?」 唯「昨日のりっちゃんのデートの話だよ!」ビシッ 律「あ、ああ 別に大した事じゃないよ」 唯「それで?それで?」ワクワク 梓「…」ジッ 律「梓、お前もかいっ!」 律「ん、ムギは気にならないのか?」 紬「気にならないわけじゃないけど…」 律「女の子同士じゃないとダメってか?」ヒヒッ 紬「もうっ!りっちゃんったら!」プンプンッ 律「まあでも、ほんと大した事ないんだって」 律「軽くお店入って服とか見てさ、コーヒーショップでコーヒー飲んだだけ」 唯「え~… りっちゃんそれだけなの?」 律「健全なお付き合いをさせていただいてますので」キラリ 梓「つまらないです!」プスー 律「お前らは私に何を期待してたんだよ…」 律「はいはい、この話はここで終了 見舞い行くぞー」 唯「おー!」 梓「おー!」 紬「お、おー」 紬(今お見舞いに行って、澪ちゃんりっちゃんに会ってくれるかな…) ゾロゾロゾロ 4
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さよならばいばいまたいつか【登録タグ VOCALOID さ ナブナ 初音ミク 曲 殿堂入り】 作詞:ナブナ 作曲:ナブナ 編曲:ナブナ 唄:初音ミクAppend(Dark) 曲紹介 ナブナ氏 の8作目。 笑ってお別れの曲です。(作者コメ転載) PVは あわしま氏 が手掛ける。 歌詞 ハロー バイバイ 待って じゃあね ってこの街が暮れてゆく そっと俯いた 帰りの道 泣き虫な君の声が ずっと 振り返ってく 夕暮れ坂 赤に染まる町並みの色は 重なり被ってく 君の描いた 僕らの心の形 だっけ 泣き止んだ 後に見えた 夕焼け空の中に 全部隠してしまおうよ もう いない いない 僕の声を 繋いでく六秒間 君の 君の 君の 君の心を避けて通るんだ そう ただ ただ 唄の中に 言葉を隠したんだ ここに 今も 一人 涙の中で 僕は 僕は 僕は 僕は ハロー ぐっばい じゃあね バイバイもうじき夜がくるから 言葉の裏 裏 裏の気持ち 君に伝わるのかもね じゃあね これが最後の最後なんだ お別れの言葉 嗚咽の涙 堪えた顔で泣かないで バイバイ ほんとのさようならとかじゃ ないさ 嘘をついた 僕の影に 朝焼け いつのまにか 言葉も枯れてしまったのかな いつかの 空 空 空の赤は 僕らを包み込んで ふわりふわりふわり 君の影すら消えてくれないよ そうさ ねぇ また また また君には 心を隠したんだ ここに僕は あの日の君の言葉を ずっと ずっと 何年間待ったんだい 君にもう会えないような いつからか歪んじゃった あの日の夕焼け色だって ねぇ なんて歌ったって 本当は気づいていたんだって そこには 君は もう いない いない いないままで 繋いでく六秒間 僕は 僕は 僕は 僕の心に嘘をついたんだ そうさ ねぇ ただ ただ 唄の中に 言葉を隠したんだ ここに 今も 一人 涙の中で ずっと ずっと いつかの 空 空 空の赤は 僕らを包み込んで ゆらりゆらりゆらり 君の影すら消えてくれないよ そうさ ねぇ また また また僕らは 心を隠したんだ ずっと ここに 一人 笑顔を見せた 僕は君を なんて じゃあね コメント ナブナさんの中で1番好き!サビ中毒になる! -- 名無しさん (2013-02-24 18 03 00) これほんとうだいすき。 -- 名無しさん (2013-02-25 05 27 31) 声も好きだ! -- 名無しさん (2013-02-26 12 21 48) すきです!素敵すぎる -- 名無しさん (2013-03-06 12 37 53) ハローバイバイでもう涙腺が危ない。 -- 名無しさん (2013-03-15 22 50 46) やばい目が持たない… -- まな (2014-01-04 17 29 29) 最後のサビんとこで泣いた! 「また僕らは心を隠したんだ」と「唄の中に言葉を隠したんだ」が本当好き!! -- こな・春菜 (2014-05-10 21 51 31) 涙が止まらないw -- powawan (2014-07-20 20 29 39) 切なくて大好き -- ささ (2014-08-10 17 20 49) 良い曲だなぁー -- うすしお (2014-09-21 14 49 22) やば めちゃいいやん -- 華 (2015-01-01 18 39 25) PVが曲とマッチしててヤバイ!! -- 名無しさん (2015-03-26 20 13 48) まさかあると思わなかったから、カラオケに入っててびっくりした! -- 名無しさん (2015-03-31 12 51 18) いい曲だ -- 名無しさん (2015-05-03 16 00 44) リズムが好き。もっと伸びていい曲 -- 名無しさん (2015-06-27 17 32 17) だいすき -- まんとひひ (2015-08-20 10 56 17) 殿堂入りおめでとう!! -- こば (2015-12-17 01 38 32) すっごく大好きです!リズムも歌詞も最高ですっ! -- 初華 (2016-03-28 19 58 32) ああああああ!いい歌すぎる!ナブナさん大好きだよっ! -- トド松大好きな無機物 (2016-07-08 11 07 36) ノーびーろー -- 松野夏希 (2016-07-08 11 09 24) ナブナさぁぁぁぁん!!もう大好き♡ -- 櫻宮 (2016-09-05 21 58 17) 今さら初めて聞いた。気に入った。この頃からナブナさんらしさが強く出てる気がする。 -- 名無しさん (2016-10-05 20 39 25) めっちゃいい大好き!!n-bunaさんすきだ٩(ˊωˋ*)و -- らいら (2016-10-07 18 07 52) ナブナさんの曲は素敵だな…。 -- 名無しさん (2017-01-14 21 22 49) いつかの空の赤は僕らを包み込んで が好き -- ぐれい (2017-03-10 09 32 30) n-bunaさんの曲で一番好き。 -- 名無しさん (2018-08-01 20 54 29) 綺麗.... -- やきたてごはん (2018-08-06 07 38 02) 名前 コメント
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【登録タグ No.734 T VOCALOID ナナホシ管弦楽団 初音ミク 曲 殿堂入り】 作詞:ナナホシ管弦楽団 作曲:ナナホシ管弦楽団 編曲:ナナホシ管弦楽団 唄:初音ミク 曲紹介 「子供の癖に!」「大人なんだから!」 不純異性交遊P こと ナナホシ管弦楽団 の29作目。 イラストはNo.734氏が手掛ける。 CD『YOUTH WITHOUT YOUTH』収録曲。 歌詞 染み付いたハイライトの匂い まいったな取れる気配がない グラスに映った眼差しは やけにあどけなく見えた バーカウンター陣取る一団 四者四様居揃って まともな奴がいやしない 怪物達の酒場よ 苦い 苦い 苦い 苦い 遠くの思い出さえも 忘れられるようにマッサージ 長い余生に嫌んならぁなんて 一丁前に 苦みを知るには まだ若すぎるだろ 「子供の癖に」なんて 言いたくはないけど 込み上げる焦燥 嘔吐感 まずったな立てる気配がない やけに重い頭痛の種は サイズの合わないゴーグルか? アイオープナー流し込み ツークツワンク投げ出したい ろくな大人になりゃしない なるつもりもないけれど 狭い視界 暗い未来予想図の世界に 垣間見た自分とパッセージ 支配時代 “機械みたいだ” って煙に巻いた まともに生きるには もう遅すぎんのさ “大人なんだから” なんて 喋らせないでよね 淡い願い 脆い期待 抱いた小さな掌 握ったラッキーライドの 瓶の蓋 時間 諮問 自問自答 反面教師達曰く 答えがないのが答えだって 一体なんなんだ? 破壊したい 憂い迷い 理解したい 思い思いの 生き様に隠したメッセージ 得意気に美徳を十(とお)つ語るなら 悪徳も十知らなきゃ ダサすぎんだろ 背伸びしてサマになんない くらいでちょうどいい 気取り踏み外しながら 大人になるのでしょう コメント 追加おつ! -- 名無しさん (2013-11-13 23 07 21) 最後のところ「悪徳も十知らなきゃ」だよ -- 名無しさん (2013-11-16 23 23 26) 個人的に凄く好き。 -- 名無しさん (2013-11-17 16 58 56) 調教好きだわあ -- 名無しさん (2013-11-19 21 09 25) 調教とリズムが大好きです -- 名無しさん (2013-12-28 12 54 26) ツークツワンクな -- 名無しさん (2014-10-29 00 56 59) これ大好きだ カラオケ配信してた -- 名無しさん (2015-03-10 14 21 09) くっそかっけえなあ -- 名無しさん (2015-08-11 23 17 54) かっこよすぎ!! -- 名無しさん (2016-03-22 17 08 32) 名前 コメント
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第4章 3日目 彼とナツが印刷されたわら半紙を大量に持って帰ってきた。 「こうしてみるとすごい量だな」 「何言ってるの。これぐらいすぐにさばけるわ。増版が必要なんじゃないかしら」 2人は山積みになった紙を見て満足げだった。 機関誌といっても業者に発注し製本する予算などあるわけなく、2つ折りにした紙をホッチキスで留め、本にする。これが予想以上に面倒な作業で、100部すべて製本するのに3日を要した。 機関誌の表紙はナツが絵を描き、裏表紙には『北高生が好きな小説ランキング』が載っている。その次からランクインした小説の解説と書評が書かれている。また、文芸部オススメ本も何冊か紹介した。たとえ1人でもこの機関誌がきっかけで本が好きな人が増えたらどんなにうれしいことだろう。機関誌を初めて手に取った時、私は少なからず気持ちが高揚した。 私たちはさっそく部室の入り口に机を置きそこに機関誌を平積みした。 次の日、学校に来ていの一番で、部室に向かい機関誌の売れ行きをチェックした……が結果はさんざん、機関誌の積まれた高さは昨日と変わっていなかった。 昼休みに部室に行っても状況は変わっていない。 私は落胆し、といっても何かできるわけでもなく、憂鬱な気分になるだけだった。私は気を紛らわすため、コミカルな本を選び読むことにした。私1人しかいない部室は静かで読書には最適な環境だ。彼は今頃ナツと学食にでも行っているのだろうか。1人は慣れている……はずだった。でも何かが違った。なんだか部室が私の居場所じゃなくなった気がした。 ◆◆◆◆ 書けない。ペンが重い。文章の流れも悪い。 そして何よりこの続きがどうしても納得いかない。この話はあと原稿用紙1枚で完結する。でも、最後の1枚に書いた結末が、何か違う気がする。ずっと原稿を睨んでいたが気づけばもう朝だ。 わたしはその最後のページをくしゃくしゃに丸めて床に放り投げた。学校から帰ってからラストを書き直そう。そう思い、学校に行く準備をしようとした時、呼び鈴がなった。 それは朝倉さんだった。わたしはリビングの隅に積んである本の山に原稿用紙を隠し、床に転がっていた原稿用紙のボールを拾い、とっさに鞄の中に詰め込んでから玄関のドアを開けた。 「おはよう」 わたしはできるだけ元気な声で言うが 「長門さん。寝てないでしょ」 簡単に見透かされた。 「また小説?」 わたしは曖昧に返事をしながら、急いで学校の支度をした。わたしの支度を待つ間、朝倉さんは玄関で待ってくれた。 「小説は書けたの」 「うまく書けない。一応最後まで書いてみたけど、わたしの書きたかった話と違う気がして……どうしても結末が書けない」 「うまく書けないのは自分が心の奥底で書きたくないって思っているからじゃないかしら」 「どういうこと?」 「えーとね。たとえば、2人は愛し合っているんだけど、2人は結ばれないって話を書くとするじゃない。作者は書いているうちに感情移入しちゃって、2人には幸せになって欲しいって願っていても、ストーリーははじめから決まっているから変えられない。そういうときって、文章が書けなくなると思うの。長門さんも書きたい話と書かなければいけない話が一致してないから書けないんじゃないかしら」 確かにわたしが書こうとしている話はハッピーエンドではない。 でも、単純に2人が結ばれて幸せになりましたという話を書きたいとは思わない。 わたしが書きたい話は……なんだろう? 放課後、わたしは部室で彼を待った。しかし、彼は一向に来なかった。部室は沈黙が覆い、わたしは落ち着いていられなくなった。ふと鞄の中に入っていた原稿用紙に気づいた。わたしは気を紛らわすため、くしゃくしゃに丸まった紙をもう一度広げて、もう1度読み直した。 ◆◆◆◆ 昼休み、私が1人で本を読んでいたとき扉が開いた。彼が来たのではと期待したが、意外にも来たのはナツだった。 「どうしたの」 「ねえ。ユキはどうして文芸部に入ろうと思ったの?」 その問いかけは日常会話の延長線上にあるものでなく、私に真剣な答えを求めたもののように思い、私は少し戸惑った。 「……本が好きだったから」 「そう。私は、はじめから文芸部に入ろうと思ってここに来た訳じゃなかったわ。私がここにはじめて来たとき、それほど文芸部に期待はしてなかった」 ナツの声はいつもより3割ほど控えめで、少し様子が違うように感じる。 「実は、私はすべてのクラブに仮入部したの。どこのクラブもつまらないところばかり。入りたいクラブは1つもなかったわ。 『君は筋がいいからエースになれる』 『部員不足だったから来てくれてよかった』 どこのクラブもそんな台詞ばかり。誰も私自身を見てはくれなかった。でも、文芸部だけは違ったわ。ちゃんと私を見て、受け入れてくれた。この部室にいるときが、一番私らしい気がするの」 ナツは一つ一つの言葉を選びながら、ゆっくりと語った。 その表情は普段決して見せないような穏やかなものだった。彼女が語る言葉は、数少ない本音だと思う。 「ユキ。私、文芸部に正式に入部しようと思う」 その言葉を訊いた私はとっさに自分でも驚くようなことを言ってしまった。 「断る」 「え……」 ナツは固まってしまった。 私はナツに追い打ちをかけるようにこう言った。 「文芸部は定員割れで廃部が決まっているの。機関誌を配り宣伝して、新入部員が入ればいいと思ったけど何の成果もなし。悪いけど入部を認めることはできない」 「どうして! 廃部の話があるのは知ってるけどまだ諦めるのは」 「うるさい。あなたは本に興味あるの。いつも彼と雑談してばかり。文芸部は本を読むクラブなの。なりふり構わず部員を集めて、お遊びクラブにするつもりはない」 私は叫ぶように言い放った。 「……わかった」 ナツはそう言うと部室を出て行った。 ナツがいなくなった後、自分がしたことを思い返し身震いがした。取り返しのつかないことをしてしまった。 放課後、部室に彼が来た。 「よう」 私は会釈をした。 「ナツは体調が悪いとかで先に帰ったよ」 「そう」 うつむいていた私は向き直り彼を見た。 「ねえ」 「ん? なんだ」 「文芸部を廃部にしようと思う。もう部員が増える見込みはないわ。私たちはがんばった。けど結局、部員を増やせなかった。最初から無理だったのよ。こんな陰気なクラブに誰も来るはずないか」 気づけば目に涙があふれていた。 これでいいんだ。これですべて終わり。もう文芸部は私の居場所じゃない。 そこは教室と同じ孤独を感じる空間だった。私の好きだった文芸部はもうとっくにない。 どうせ文芸部は廃部になる運命だ。ちょうどいい機会じゃないか。 こころの中で彼に言う。さようなら。今まで楽しかったよ。 私は涙をぬぐいめいいっぱいの笑顔を作った。 「今までありがとう」 ◆◆◆◆ わたしはクライマックスまで読み切り、背中を反り天井を見上げた。後味が悪い。わたしが書きたかったのはこんな話だったのだろうか。 外を見るともう日が沈みかけている。下校時間だった。彼はもう来ないのだろうか。窓辺に立ち静けさに抱かれながら、彼を待っていた。 コンコン 沈黙を破るノックの音に振り向く。 「よう、長門」 「あ……」 彼を見て安堵し、思わず息を吐いた……のだが、彼の後にポニーテールの女の子が立っていた。だけではなかった。 その女の子はさらに別の女の子を抱え、その後には真冬にも関わらず半袖短パンの体操服姿の男の子がいる。この集団はなんなのだろう。 「こんにちは」 その女の子は笑顔を振りまきながら、部室に入ってきた。 「そっちの眼鏡っ娘が長門さん? よろしく! あたし涼宮ハルヒ! こっちの体操服が古泉くんで、この胸だけデカい小さい娘が朝比奈さん。で、そいつは知ってるわよね? ジョン・スミスよ」 「ジョン・スミス……?」 彼の新しいニックネームだろうか。彼は私を見て肩をすくめていた。 「ふーん、ここがそうなの。SOS団か。何にもないけどいい部屋だわ。いろいろ持ち込み甲斐がありそう」 え? 彼女は文芸部に入部するつもりなのか。 「でさ、これからどうする? この部屋を拠点にするのはあたしとしても賛成だけど、交通が不便だわ。そうだ、時間を決めて駅前の喫茶店に集合ってことでどう?」 いったい彼女は何者なのだろうか。私の頭の上にはハテナマークが回り続けた。 その時!! ピポ 突然、パソコンが電子音を発した。 部室にいた全員がパソコンに注目した。 彼はものすごいスピードでパソコンに飛んでいき、画面にしがみつく。 真っ暗な画面に白い文字が映し出されている。 Y U K I .N このメッセージが表示されたということは、そこにはあなた、私、涼宮ハルヒ、朝比奈みくる、古泉一樹が存在しているはずである。それが鍵。あなたは解答を見つけ出した。 「何? スイッチも押してないのに、びっくりするじゃないの」 「タイマーがセットされていたのでしょうか」 女の子と体操服な男の子がパソコンに寄り画面を覗き見ている。 「どういう意味? なんの仕掛けなの? ジョン、あんたやっぱりあたしをからかっているだけなの? 説明してよ」 しかし、彼はその人たちすべてを無視して私に言った。 「長門、これに心当たりはないか?」 画面にはこう書かれていた。 Y U K I .N これは緊急脱出プログラムである。起動させる場合はエンターキーを、そうでない場合はそれ以外のキーを選択せよ。起動させた場合、あなたは時空修正の機会を得る。ただし成功は保証できない。また帰還の保証もできない。このプログラムが起動するのは一度きりである。実行ののち、消去される。非実行が選択された場合は起動せずに消去される。Ready? 何のことかさっぱりわからない。 「……ない」 「本当にないのか?」 前にも同じようなことがあった。不思議なメッセージが書いていた栞。あの時も私に覚えがあるか、と聞いてきた。 「どうして?」 彼は私に何か言おうとしたが、何も言わずパソコンに向き直った。顔は真剣だった。 「ねえ、ジョン。どうしたの? また変な顔してるわよ」 「ちょっと黙っててくれ。今、考えをまとめてるんだ」 彼は目をつぶり、深呼吸する。 そして、目を見開き 「すまない、長門。これは返すよ」 入部届けだった。 何も書かれていないその紙は、さよならを意味した。 「そう……」 闇に射すひとすじの光が消えた。 「だがな。実を言うと俺は最初からこの部屋の住人だったんだ。わざわざ文芸部に入部するまでもないんだ。なぜなら俺は、SOS団の団員その一だからだ」 彼はパソコンのキーボードに指を伸ばし、エンターキーを押した。 その直後――。 「うわっ?」 彼は悲鳴を上げ、その場で崩れ落ちた。 「キョン!」 私は叫び、駆け寄り、彼を支える。 その瞬間、強烈な閃光で前が見えなくなった。 「え!」 手の感覚がおかしくなる。 よく見ると、彼の肩をつかんでいるはずの私の手は何もつかんでいなかった。 誰もが絶句した。 彼が消えていた。 その時、わたしの頭はぐるりと宙を回った。 SOS団? 涼宮ハルヒ? 朝比奈みくる? 古泉一樹? 記憶が走馬燈のように駆け巡る。それは3年前突然彼がわたしのマンションを訪ねてきてから始まった。それが彼との出会い。そう彼との出会いは図書館じゃない! 情報統合思念体。情報爆発。観察者。ヒューマノイドインターフェイス……朝倉涼子の暴走。閉鎖空間の発生。終わらない夏休み。コンピュータ研との対戦。3年間の記憶がフラッシュバックし、わたしが何者なのかはっきりわかった。しかし――この世界には情報統合思念体はなかった。 わたしは世界改変後すぐに再改変が起こると考えていた。あるいは、彼が改変された世界を選び、再改変は起きず、私は普通の人間として生きていくかもしれないと。しかし、わたしが今いる世界はそのどちらでもなかった。彼が世界再改変をするためには、緊急脱出プログラムを起動させる歴史が必要だった。つまり、世界改変を行ったことで世界が分岐してしまった。一方は、再改変が起こる世界。もう一方は緊急脱出プログラムを起動させるためだけに創られ、彼が無事、元の世界に帰還すればなんの意味もなさない世界。つまり今だ。わたしはなんて愚かなのだろうか。こういう状況になるとは考えてもみなかった。 彼に愛されたい。そう願った。彼に振り向いてもらおうと必死だった。だから世界を創り変えた。しかし、そこにあったのは彼のいない世界だった。 まさか彼を失うなんて考えてもいなかった。彼だけじゃない。希望も、生きる目的も、何もかも失った。わたしはこれからどうすればいいのだろう。今のわたしに何の力も残っていない。涼宮ハルヒもただの人間だ。この世界では、未来永劫タイムマシンが開発されることも、宇宙人がやってくることも絶対に起こらない。 唯一の脱出手段、緊急脱出プログラムも一回限り。もう使えない。わたしがそう創ったから。 彼はもう戻ってこない…… わたしは彼が好きだった。しかし、彼は涼宮ハルヒのことを想っていた。わたしは涼宮ハルヒに嫉妬し、記憶を操作し別の高校に入学させた。SOS団もなくした。 だが、そんな偽りの世界を彼は否定し、いなくなってしまった。 偽りで塗り固められた世界。わたしの願望だけを反映させた世界。誰もこんな世界に住みたいと思わない。 わたしはバカだ。大バカ者だ。そんなことも気づかないなんて。 彼のことなんてなんにも考えていなかった。自分のことしか考えていない。 だからこんな小説を書いてしまうんだ。こんな世界を創ってしまうんだ。 もしも願いが叶うなら、彼に謝りたい。一度でいい。彼に会って謝りたい。 しかし、それはかなえられない夢だった。 わたしの目から、ゆるやかに落ちた。水じゃなくてもっと寂しい粒が 第5章へつづく